素顔が見られる、女の子投稿型フォトダイアリー。
としとと降る雨が、紅殻格子の向こうをぼやかして、まるで夢の中にいるよう。
今宵もまた、男たちは傘を片手にふらりふらりと足を運ぶ。
誰を選ぶかはその人次第。でも、私の目を捉えたら、もう逃げられないわよ。
「お待ちかねでした?」
そう囁けば、戸惑った顔をするのが可愛らしい。
ほんの少し襟を直して、指先でそっと彼の手をなぞる。
「冷たい手……雨に濡れたのね」そう言うと、私の手を握り返す。
その温もりに、ほんの少し微笑んで見せたら、もう彼は私の手の中。
「ねぇ、どうしてここへ?」
そんなこと、わざわざ聞かなくてもわかっているのに、わざとらしく首を傾げてみせる。
「寂しかったの? それとも、ただ夢を見たかった?」
私は彼の耳元に唇を寄せ、囁く。
「それなら、今夜は私があなたの夢になってあげる」
濡れた夜、煙る灯りの下、私はただの幻。
朝になれば、全て夢のように消えてしまう。だからこそ、今だけは甘い夢に溺れて。
……ねぇ、もっと近くにおいで?
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